愛知県田原市の国指定史跡・吉胡(よしご)貝塚で、縄文時代の乳児と子犬が一緒に埋葬されているのが、同市教委の発掘調査で確認された。
全国初のケースとみられ、縄文時代から子どもと犬が深いかかわりがあったことをうかがわせる事例という。
吉胡貝塚は縄文時代後期から晩期にかけての貝塚遺跡。墓穴とみられる直径50〜60センチの穴で、乳児の頭骨や手足、あばら骨の一部などが見つかり、頭骨から約20センチ離れたところで子犬の下あご(長さ3センチ)の骨があった。
乳児の骨は性別不明、身長50センチほど。現場の状況から、生後間もなく、子犬と一緒に埋葬されたとみられるという。吉胡貝塚では、大正時代に307体、1951年に33体の人骨が見つかっている。
今回の調査は、同市教委が2001年度から06年度まで実施、新たに乳児を含む12体の人骨を発掘した。
乳児と子犬の埋葬について山田康弘・島根大学法文学部准教授(先史学)は、「乳児と子犬の埋葬例は初めて。犬が子どもを他界へ誘導したり、悪霊から守ったりする呪術的な意味合いがあるとみられ、興味深い」と指摘。
田名部雄一・岐阜大名誉教授(畜産学)は、「縄文時代は犬が唯一の家畜で、猟を手伝ったり、外敵を警戒したりしていたと考えられる。乳児と埋葬されていたことは、それだけ犬を大事にしていた証拠と言える」と話している。
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